こんにちは、週刊ブックレター編集部です。
「会計を学ぶことはビジネスマンの基礎だ」と言われることも多くなりました。
たしかに経営者と話すような仕事であれば、経営の数字がわからなければ、
具体的な話し合いや課題解決のお手伝いができません。
また、起業や副業をするにも、確定申告をするにも、
会計やファイナンス、簿記の知識が必要になってきます。
とはいえ、「会計」はとっつきにくく難しいものです。
編集部スタッフも、はじめて会計を学ぶときは苦労しました。
本書はたくさんある会計の入門書の中でも、
わかりやすさに定評があり、長く売れ続けているベストセラーです。
本書はユニークな切り口から会計の用語を解説しており、
それは「固定資産=売上を生む会社の筋肉」「純資産=カラダを支える自分の骨格」
といったように「ヒトのカラダ」に例えるというものです。
一見荒唐無稽に思えるこのコンセプトは、思った以上にわかりやすい。
決算書となると必ずつきまとう「財務3表」がありますが、
この本では、人体に例えて以下のように説明しています。
経理など専門で使う人以外は、見るべき資料は絞れます。
それが次の3つです(財務3表と言います*1)。①損益計算書(Profit and Loss Statement*2 略してP/L)
②貸借対照表(Balance Sheet 略してB/S)
③キャッシュフロー計算書(Cash Flow Statement 略してC/S) (中略)決算書を扱った本には、「損益計算書とは、一営業期間における収益を照らし合わせて表示し…」
などと難しく書かれていることが多く、いきなり嫌になりますよね。
用語の定義を覚えるより、まずはイメージをつかむほうがよっぽど大切です。
この3つをわかりやすくたとえると、以下になります。①損益計算書 → 運動成果を測る「会社の運動成績表」
②貸借対照表 → 健康状態がわかる「会社の健康診断表」
③キャッシュフロー計算書 → 血流を見る「会社の血流検査表」
このように「直感的にわかる表現」で、財務3表を表しています。
損益計算書は、どれだけ運動して(売上)、どれだけ成果(利益)が出たかを、
その過程(費用)とともに示したもの、としており、要するに期間内の会社の運動を測定したものなのです。
貸借対照表は、体つき(脂肪や筋肉のつき具合)や骨格のようすから、
会社の健康状態を表したものとしており、運動からは見えない会社の本当の強さを示します。
キャッシュフロー計算書は、血流状態を表し、その流れが悪いと人は倒れてしまうように、
会社は倒産してしまう、とは言いえて妙で、お金の流れの健全性を示しています。
「売上原価」「粗利」「経常利益」「税引前当期純利益」などの定番の用語から、
後半は株式投資などにも役立つ企業分析を扱っています。
また、はじめから最後までイラストがたくさん出ており、見ていて楽しいのも特徴です。
新社会人から管理職・経営者、お小遣い稼ぎから事業企画まで、
非常に広い対象読者が楽しく学べる本になっています。