5分で読めるビジネス書の要約を、毎週「金曜夜」お届け!

週刊ブックレター

マネジメント

複雑な規則よりも単純な規則が成功の秘訣:『シンプル・ルール』【第35号】

投稿日:

こんにちは、週刊ブックレター編集部です。

本日は、チームや組織、人生設計や物事の判断基準にまで活かせる
「シンプル・ルール」をご紹介します。

巨大な組織や、確実に決まりごとを遂行するには、
細かくルールを決めた方が組織の統率力が高まり、
成果も出やすいのではないかと考える方もいるかと思います。

しかし、本書の著者であるドナルド・サルとキャスリーン・アイゼンハートは、
多方面の調査から「ルールはよりシンプルな方が良い」と断言しています。

では「シンプルなルール」とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。
本書では、「シンプルなルール」について下記のように述べています。

「シンプルなルール」には、次の4つの特徴がある。

1.ルールの数が少ない
2.使う人に合わせてカスタマイズできる
3.具体的である
4.柔軟性がある

(p.8)

この特徴を持った「シンプルなルール」を活用しているのは企業だけではなく、
スタンフォード大学のフットボールチームから一流シェフ、稀代の泥棒、果ては自然界までが、
「シンプルなルール」に則り行動していることがわかっています。

本書の著者の1人キャスリーン・アイゼンハートと研究生であるショーナ・ブラウンは、
なぜ、成功しつづける企業が存在する一方、そうでない企業があるのか、
グローバル規模のコンピュータ業界を例にとって共同研究を行なった。

そこでわかったことは、
もっとも成功をしている企業は、「しくみをつくらないで自由にさせる」ことと
「しくみをたくさんつくる」ことのあいだで、絶妙なバランスを保っている
ことがわかった。

(p.73)

実際に、社内のルールががんじがらめで、
煩わしさや動きづらさを感じたことがある方は多くいるのではないでしょうか。
かといってルールが何もない組織では、まとまりがなく進みたい方向に進めなくなってしまいます。
このバランスを保ったシンプルなルールこそ、成功する企業への秘訣と言えます。

では、この「シンプルなルール」を活用するには、どのような点に気をつければよいのでしょうか。
ルールを決める前に確認するべきポイントは、下記の4つです。

1.「自分の経験」をとことん活用する
2.「他者の経験」をうまく拝借する
3.「科学的証拠」で巧みに補強する
4.「話しあい」でレベルを上げる

2.の「他者の経験」をうまく拝借するというルールは、
全世界で2億人の登録者数を誇る企業「Netflix」もスタートアップ時期に活用しています。

宅配レンタルを開始するにあたり、ヘイスティングスはすでに巨大レンタルチェーンに
成長していたブロックバスターのサービスを参考にして、利用規約を作成した。
すでにサービスを確立している類似の企業がある場合、
そこにはすぐれた“しくみ”が存在するのである。

  • レンタル料金は一作品につき四ドル(約四〇〇円)とする
  • 返却期限を過ぎた場合は延滞料を徴収する

しかし、創業時には類似企業のルールを参考にするのは有益であるが、
それが目標になってしまってはいけない。
ネットフリックスは利用規約を、二年後の一九九九年に次のように改定した。

  • レンタル料金は月額制にする
  • 延滞金の徴収は廃止する

(p.95~96)

このように最初は、他者の経験から拝借し、その後より最適なルールへと変更することも
「シンプルなルール」を活用する上で重要なポイントです。
またここで言う「他者」とは「競合他社」や「類似企業」だけではありません。

現在、掃除の定番となりつつあるお掃除ロボット「ルンバ」は、
アリの動きに則って作られています。
このように企業や組織という枠組みを超えた自然界にも、
参考にできる「シンプルなルール」は存在するのです。

組織や個人を大きく成長させることができる「シンプルなルール」ですが、
その作成は容易なものではありません。
成果へとつながる「シンプルなルール」の習得には
多くの経験とブラッシュアップが必要であるとも述べられています。

そのため、つい簡単で楽なルールを作ってしまいたくなりますが、それでは成果にはつながりません。
ルールをつくる目的は成果をあげるために作っているため、
ルール作り自体を目的にしてはいけないのです。

実際に、習得までが大変だといわれる「シンプルなルール」を
確立した企業ほど、大きな利益を得ていることがわかっています。

「ルール」というと、窮屈なイメージを抱いてしまう方もいるかもしれません。
しかし本書で述べている「シンプルなルール」は、
より自由であるために決める決まりごとであり、
明確にすれば組織や個人の能力をぐっと引き上げることが可能です。

「シンプルなルール」を決めることは、組織や自分の中の、
本質的な部分に目を向けることでもあります。
そのためすぐに簡単に、とはいかないですが、
シンプルなルールを設定することで、よりめざましい成果へとつなげることができます。

また組織やチームなど複数人で行うことはもちろん、
自分の人生設計や大きな決断にも、「シンプルなルール」は活用できます。

そのため、組織やチームで成果をあげたい人や、
自分の人生の軸を決めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

記事フッター

通勤時間」を丸ごと「学習時間」に変える!
スキマ時間に”耳”で読書できるaudibleは
多忙なビジネスパーソンにおすすめです。
現在、タダで1冊もらえるみたいです。

-マネジメント

Copyright© 週刊ブックレター , 2021 All Rights Reserved Powered by STINGER.