こんにちは、週刊ブックレター編集部です。
人によってはこの本を読むだけでビジネスモデルを組み立てて
事業を作り上げてしまう…、そんな書籍が発売されました。
2019年、ついにインターネットの広告費が、
それまでの王者であったテレビの広告費を抜いたことを電通が発表しました。
そんな成長著しい産業であるインターネット広告業界で、
・初期投資ほぼゼロで立ち上げ可能
・在庫を持つ必要なし
・資金繰りが楽
・高い利益率を狙える
・定期的な収入が得やすい
・他のビジネスへの広がりがある
・自動最適化ツールで初心者でも運用できる
という「ネット広告代理店」の具体的な開業方法を網羅した本です。
では、「ネット広告代理店」とはどんなビジネスモデルなのでしょうか。
広告代理店のビジネスモデルは「広告を出したい広告主」と、
「広告枠を提供する代わりに掲載料を獲得したい媒体社」を結びつけることです。(中略)
この広告主と媒体社の両者をマッチングし、
その見返りとして手数料(マージン)を受け取るのが基本的な収益モデルです。(p.52)マスメディア主体の広告代理店は広告枠自体の販売に加え、
その枠に掲載するための広告物もセットで制作するケースが多い点も特徴です。
一方、インターネット主体のネット広告代理店の場合、
そもそも広告枠の販売という考え方がありません。(中略)
ネット広告で成果を出すためには「運用」と呼ばれるノウハウが大事だからです。
この「運用」のノウハウを駆使して広告主をサポートすることで、
ネット広告代理店としての存在価値を高めることが可能です。
少し難しい説明に思えるかもしれませんが、実態はシンプルです。
旧来の広告代理店は、新聞や雑誌、テレビといったメディアの「枠」を、
広告を出したい会社に向けて売ることでした。
しかし、無限の土地であるネットでは「枠」という概念に意味はなく、
むしろ「運用」というノウハウがないと集客につながりません。
「広告を出して運用する」という作業に、手数料をいただくのがビジネスモデルだということです。
「広告代理店」という業態は、無形の商材(=あなたの知識やノウハウ)を扱うため、
スタートアップとしても成功しやすい条件(無在庫・高利益率・定期収入)が
整っていることが述べられています。簡単に言えば「儲かる」ということです。
また、在庫を持たず、入金が先になるという特徴から、
キャッシュフローの状態が良く、非常に倒産しにくい業態であることも魅力です。
一方で、しっかりとネガティブな側面も解説しており、
ノウハウがその人個人によってしまったり、長時間労働になりやすいこと、
手数料ビジネスの限界、などリアルな面も浮き彫りにしています。
「「ビジネスの仕組み」から「成功の秘訣」まで、これ一冊でぜんぶわかる」
と書いてあるように、実用的な情報で溢れています。
・パッケージ商品の作り方
・予算管理の方法
・エクセルシートの作り方
・契約書を交わすときのコツ
巻末の付録として、ネット広告代理店を開業した先輩たちの、
リアルな対談が収録されているのもGOODポイントです。
「会社員時代のネット広告運用経験で独立」
「人材派遣の営業から、ブログ副業を通して得た知識で独立」
「事業会社のコンサルティング経験を活かして開業」
「副業でのアフィリエイト経験を経て開業」
などとても身近に感じられる方々の声が語られていて、共感を誘います。
「ビジネスモデルのさわりだけ」といった書籍が多い昨今、
ここまで網羅的・具体的に開業方法を教えてくれる本も少ないでしょう。
興味のある方はぜひご一読ください。