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世界最強のビジネスの仕組みがわかる:『GAFAの決算書』【第17号】

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こんにちは、週刊ブックレター編集部です。

少し前に現れた「GAFA」という言葉も、
今ではビジネスメディアで当たり前のように使われています。

そんな世界の常識であるGoogle、Apple、Facebook、Amazonの
ビジネスモデルの仕組みを決算書から読み解こうというのが、この書籍の試みです。

決算書というフィルターを通して見ると、
Googleは「検索エンジンの会社」ではなく「広告の会社」と言わざるを得ません。
なぜならば、Googleの収益の9割近くは、広告の売上だからです。
このように決算書を読むことで、「企業は本質的に何の会社なのか」が浮き彫りになります。

また本書の前半に書かれているように、
GAFAと呼ばれる企業は日系企業では考えられないような経営戦略を取ります。

代表的なのはM&A戦略で、FacebookがInstagramを、GoogleがYouTubeを買収したように、
優れたサービスや優秀なベンチャーは、すぐに買ってしまいます。
また、R&D(いわゆる研究開発費)もすさまじい額に上るとのことです。

さて、著者は元ゴールドマン・サックスのトレーダー・営業であり、
マサチューセッツ州立大学のMBA講師を務めている齋藤浩史氏です。

輝かしさに申し分ない経歴の著者は、
GAFAの四企業を日本の近似サービス・プロダクト企業と比較しながら、
決算書を読み解いていきます。

「Google vs. Yahoo!」
「Amazon vs. 楽天」
「Facebook vs. LINE」
「Apple vs. SONY」

すべてをここで記載することはできないため、週刊ブックレター編集部が
「面白い」「意外だ」と思った点を、選りすぐりでご紹介しましょう。

●Appleは利益率がすごい

2019年にはiPhoneの販売台数は横ばいとなり、
これ以上の伸びしろはないと囁かれている中、
疑問「スマホ市場って飽和状態だから利益は薄いのかな?」
と思うのは正しい感覚でしょう。
ところが実態はiPhoneの売り上げは10年近く経った今でも
アップルの利益の中心であることは変わっておらず、
第1章の「市場シェアがすごい」でも述べましたが、
iPhone単体の利益率もかなり高く推移しているのです。(p.99)

言わずもがな世界的ブランド企業であるAppleですが、
「iPhone以外のスマホは持ちたくない」という人がたくさんいることからも、
スマホ業界のプライスメーカーとして君臨しています。

2018年までGAFAの中でも売上高トップだったAppleは、
サムスンやファーウェイといった台頭する企業がいる昨今でも、
未だにすさまじい利益率を維持できている、ということが決算書からわかります。

●AmazonはR&D(研究開発)投資を重視し、利益を残さない

ベゾスの戦略は、「目先の利益率よりも長期的な成長」です。
そして、その成長の源泉が、R&Dへの投資であると説明をしました。
すると、そのR&Dへの投資費用をどうやって捻出しているのか? と次なる疑問が浮かびます。
そのヒントはFCFに隠されています。
ベゾスは「利益率よりも長期のフリーキャッシュフロー(FCF)の最適化」
を常に考慮しており、決算書でもFCFのコントロールを
最も大切にしているということがわかります。(p.135)

FCFとは、本業で稼いだ/損失したお金の流れ(営業キャッシュフロー)に、
事業への資本投資に関するお金の流れ(投資キャッシュフロー)を、足し合わせた数値のことです。

難しい言い回しではありますが、簡単に言い換えれば、
お金をぐるぐると回転させている企業だということです。
つまり、本業で稼いだお金をすべて研究開発や投資に回してしまい、
その投資が次期にお金を生んでくれて、またそのお金を再投資する…
といったループでここまで成長してきたのです。

株主の反対を押し切って、倒産のリスクを高めてまでも、
当面の利益を確保せず、超長期視点での経営を続けてきたと言えます。

●Netflixは、コンテンツ買収に力を入れている

コンテンツ資産の総資産に対する割合にあまり変化は見られないものの、
徐々に負債を増やして、それをコンテンツ購入に充てていることが推察されます。
現在は世界レベルで考えるとNetflixが王者ではありますが、
競争が激化すればその地位が安泰でなくなる可能性があります。
Netflixはそのためにもコンテンツを大量に購入している。
その迅速にシェアを取っていく意識の高さが、
このBSから読み取ることができるのです。(p.268)

GAFAではありませんが、テレビに取って代わるばかりに、
破竹の勢いで伸びているNetflixです。

資産と負債の部にそれぞれ
「流動コンテンツ資産(負債)」「非流動コンテンツ資産(負債)」
とありますが、コンテンツ企業であるNetflixにおいては、
コンテンツは経営の資産そのものであるため、このような表記の方法を取るようです。

映像配信というビジネスにおいて、動画は極論単なるデータであるため、
類似ビジネスに対する参入障壁は、あまりありません。
恐らく競合優位性になるのは、独占提携先の数、会員数、UIの使いやすさ、
Netflixブランド、サジェスト機能など動画以外の部分になるのでしょう。

そのために、巨額の買収資金とスピード感をもってコンテンツを確保し、
他社の追随を許さない経営方針で突き進んでいることがうかがえます。

上記したのは一部ですが、他にもGoogleやFacebook、その他日系企業など、
さまざまな有名企業の成長戦略を、貸借対照表やグラフと一緒に語っています

前半に基本的な会計基礎知識が載っているものの、なかなか骨太な本でもあるため、
一度会計入門本を読んだほうが理解が深まるはずです。

最もわかりやすい会計入門:『知識ゼロでも2時間で決算書が読めるようになる!』【第10号】

上記のような書籍がおすすめできます。

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